matsuok’s diary

あくまでも個人的意見であり感想です

防災と買いだめ

「それ必要ですか」というフレーズが、テレビから流れてくる。
東日本大震災1カ月 疑心暗鬼が生んだ「危機」

首都圏の大手スーパーが震災5日後の3月16日、食料品と日用品30品目について需要と供給の状況を調べた。飲料水の需要は平時の31倍に上り、パスタは27倍、カップ麺は14倍、米は10倍。日用品ではボンベが30倍、乾電池が16倍だった。

 一方で、供給も飲料水が2・5倍、パスタが3・6倍、カップ麺が2・7倍、米が2倍など大半が平時を上回った。もし、あのとき消費者が冷静に行動していれば、品不足が起きることはなかったといえる。

かつて、オイルショックの時も、トイレットペーパや洗剤、灯油などの買いだめ騒ぎがあり、結果として企業は増産により業績が上がったところがおおかったような。今はなき、亡父の務めていた小売業でも好決算で社員は慰安旅行で海外に行けた。当時の主婦たちは、戦後のモノ不足を経験しており、その経験がなせる技だったかもしれない。しかし、今の購買層のなかではモノ不足なる体験はないはずで、経験のないことが起きている実感が背景にあるだろう。結局、体験や経験は、それほど役には立たないというところだろうか。共通しているのは、お上に対する信頼感の欠如かもしれない。
しかし、本当に買いだめはいけないことなのだろうか。防災上、1週間程度の食料や飲料水を確保していることは、本来必要なことだったのだが、その備えをしている人が大部分であろう。想定外ということであれば、我々自身も災害は想定外なのだ。不謹慎な話を承知で言えば、今回の規模の津波が同一地域には当分こないとも思える。災害は忘れた頃にやって来る。わたしの地域も30年以上前に未曽有の水害にあったが、逆に言えば30年起きていない。災害は必ず来る。しかしその時間軸が分からない。地震予知は、現実には実現性が無い現状では、過去に発生したか否かを知るためでしか無い。防災はキリがない。どこまで対策すべきか解がない。結局は各個人の人生観かもしれない。

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