matsuok’s diary

あくまでも個人的意見であり感想です

津波てんでんこ

三陸地方で言い伝えられている言葉である。てんでんことは、てんでばらばらの意味。
津波の際には親や兄弟にも構わずにとにかく逃げろ、そうすることで一家全滅を逃れることができる、という意味合いを持つ。そうでもしないと逃げ切れないという、津波から避難することの難しさを示している。
今回の災害で亡くなった方は、高齢者のかたがたが多く、また特養なので、自分自身では避難もできない方々も無くなっている。自宅で介護状態の人などもそうであろう。自治会長や町内会長の方々も数多く亡くなっているが、避難を促したり、自ら他人の避難に手を貸し、結果ととして逃げ遅れてしまったというケースも数多いと聞く。地域のつながりが強いほど助け合いの習慣が根づいている。弱者を助けながら集団避難していくことが、被害を大きくもしているという現実が、悲しい。
水難事故でも救助しようとした方まで一緒に事故になってしまうケースも数多くある、しかしながら、突然の状況にその場で、一体なにが適切であったかを判断することは、非常に困難だ。そして、助かった人たちは、自分の行動が正しかったのかと自分自身を責めかねない。
防災の教え、命救った 釜石「津波てんでんこ」生かす 小中学生、高台へ一目散防災の教え、命救った 釜石「津波てんでんこ」生かす 小中学生、高台へ一目散

津波地震発生後、いつ来るか分からない。教師の指示が遅れると、逃げ遅れることになる。釜石市内の小中学校は指示されなくても「とにかく早く、自分の判断でできるだけ高いところ」に逃げるよう指導してきた。
 釜石市昭和三陸地震(1933年=昭和8年)やチリ地震(60年)などの津波で大きな被害を受けた。市内の各小中学校は津波を経験した高齢者の講演会などを開いたり、当時の映像を見せたりして津波の恐ろしさを教えてきた。釜石東中の場合、平均して週1時間を防災教育に充て、年3回避難訓練を行っている。
 市教委などによると、今回の震災で、釜石市内の小中学生2923人のうち、死者と行方不明者は5人。ほとんどが学校を休んでいた子供で、学校からの避難がほぼうまくいったことを裏付ける。