石油が無くなる
石油が無くなる
昔、高校の社会科の授業で、ある生徒が先生に中東では地盤沈下はないのかという質問をした。
当時、大阪など地下水の採取により地盤沈下が起きており、それからの連想だった。当時の地理の教師は、聞いたことはないが、ありうることだと答えた。
当時の先生だけではなく、皆のイメージは石油と言うのは地下に水のように溜まっているイメージだったのだ。
実は、石油が液体のまま地下湖になっているのではなく、地盤の石というか岩盤に染み込んでいる状態で、いわばスポンジに吸い込んだような。
それでは、地盤沈下などおきないだろう。
- 作者: ソニアシャー,Sonia Shah,岡崎玲子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/01/01
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中国やインドなどBRICs諸国の経済成長は、莫大なエネルギー需要の増加を意味している。中国では、エネルギーの確保が緊急課題であり、石炭に対する依存度はたかまり、石炭相場が復活しているようだ。
興味深い記述があった。
陸軍の兵士、車両、武器の総重量の七十%が燃料なのだ。
昔の軍隊でも、問題になったのは、軍馬の飼葉であり、兵士の食糧だった。
武器弾薬の補充ももちろん必要だが、実は燃料の枯渇のほうが先だったかもしれない。20世紀の最大の文明利器と言えば、自動車の普及だと思えます。
自動車の普及が輸送手段と移動手段を個人に提供したことが、物資の供給力の根底だ。石油を超える手軽で安価な燃料がそれを実現したのだろう。石炭で走る蒸気機関が、個人で所有する移動手段となりえるとはとても思えない。