日米の共通点は政治の話をしない事かも
政治論好きなアメリカ人のイメージがあるかもしれないが、実は普段は政治の話をしないらしい。正確に言うと異なる政治的考え方を持っている人とはしない。リベラルなのか保守なのかに二極化しており、住居地域までが分化しつつあり、そのため両者がいっしょな職場では政治の話をしない。政治的考え方とは価値観であり、地方と都市の対立であり、経済格差でもあるからだ。したがって、その間に歩み寄りは無く議論が成立しないからだ。日本人があまり政治の話をしないのはアメリカ人とは異なり政治的信念が希薄なことだ。明治維新後に自由民権運動、戦後の安保騒動や学生運動など日本人が民族的に政治論をしない分けでもない。団塊の世代こそ天下国家を憂い行動した最後の世代かもしれない。学生運動は過激派となり、あさま山荘事件や内ゲバは社会に失望感を与え、あれほど国民に反対された安保条約などは戦後の日米の安全保障政策として肯定的な評価になっている。
政治信念が強いが故に対話がないアメリカと確たる政治観がない日本人で政治論議をしないのは本質的な違いがある。日本人にとって、リベラルか保守かという争点がないために選挙、政策の争点が拡散していく根本があると思えてならない。
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