matsuok’s diary

あくまでも個人的意見であり感想です

コミュンケーション能力がリーダシップ?


ウェルチの「伝える技術」

ウェルチの「伝える技術」

茶坊主が書いたウェルチ本。
著名なカリスマ経営者のスピーチライタの内幕本でもある。
ウェルチを称え、その知名度にあやかって、本が売れるというわけだ。

茶坊主
悪意を込めて、そう表現したのではなく、スタッフとしてリーダを支える存在として、最初に連想したものだ。
一般的に、茶坊主というと、たいした役割もないご機嫌取りをして余禄に預かろうとするものに例えられるようだ。

室町幕府江戸幕府や諸藩の武家の職名。来客の給仕や接待をした者。剃髪していたため坊主と呼ばれたが出家している訳ではない。
転じて、権力者におもねる者、権力者の威を借りて威張る人を罵る語。
茶坊主は頭を丸めているだけで、いわば外見だけの坊主であった。というのも僧体になることによって身分差をなくして、将軍や大名に茶を供したり、雑用を務めた。

いわば、単なるウェイタというか、単なる雑用係のはずだ。
しかしながら、江戸時代には御三家や諸大名から祝儀をもらうばかりか、将軍と接する機会が多いため、つけ届けの金品が多く、まことに裕福な暮らしぶりだった。表坊主(おもてぼうず)、奥坊主(おくぼうず)、用部屋坊主(ようべやぼうず)など約二百名、西の丸を合わせると三百名を超えたらしい。
本来、茶坊主とは武士の立派な職制の一つであり、高い教養と礼儀作法を身につけた者がなっていたのである。彼らは、職務上、老中・若年寄などの幕閣要人から、御三家・譜代・外様に至るまで、日常的に広く諸大名と接触する。そのための行儀作法を、幼少時から徹底的にしつけられていた。

  • 社交性に富む。
  • 協調性豊かである。
  • 調整能力がある。
  • 情報収集力に優れている。
  • 礼儀作法を弁えている。
  • 知性と教養がある。
  • 周囲に気配りを怠らない。

大名がひとたび江戸城に登城すると、その控え場所などは厳格に規定されており勝手に歩き回ることもママならない。供奉する家臣も限られ、その家臣も立ち入れる場所の制約があるのみならず、身分により接触できる相手も制限されていたはずだ。そのなかで、茶坊主からの情報収集と茶坊主経由でのコミュニケーション手段の確保は必須であったろう。

秀でたリーダには、優れたスタッフが欠かせない。
茶坊主がいなければ、裸の王様と化すかもしれない。

しかし、おべっか、ゴマすり、告げ口をすることによって、人の弱みにつけこみ、権力者に取り入り、虎の威を借りていばる。そして人の顔色を窺う。これこそ負のイメージの茶坊主となったとき組織は活力を失う。