matsuok’s diary

あくまでも個人的意見であり感想です

為政者が変わると

北アフリカチュニジアでは ベンアリ大統領が退陣し
23年間続いた独裁体制は崩壊した。エジプトでも長期政権が崩壊しそうだ。さて、今のチュニジアでは政府はどう機能しているのだろうかと、おもっていたが、チュニジアの首都チュニスで26日、数百人規模の反政府デモ隊と治安部隊が衝突し、3人が死亡した。犠牲者はデモ参加者とみられる。デモ隊の投石に対し、治安部隊は威嚇射撃や催涙弾の発射で応じた。警官隊の応援に軍も出動する事態となった。AFP通信が伝えた。同国では、ベンアリ前政権時代の有力者ガンヌーシ首相が暫定政府を率いていることへの不満が高まっている。デモで死者が出たことで、民衆の反発はさらに強まる可能性があるとのことだ。
体制が崩壊するとき、そのまま新体制に移行できるとは思えないが、考えてみれば、太平洋戦争後、米軍の進駐をへて日本は高度経済成長をなしとげた。その後自民党の長期政権が安定的な経済発展に寄与していたこともあるのではないか。その背景には、明治時代からの官僚組織が根底にあるに違いない。そして、その官僚組織を形成する母体としては、江戸時代の武士および農村地域の豪農層という人材供給の源があったように思える。革命的な政権交代は旧為政者側を全否定するとき大きな混乱が起きる。政権交代というか体制の変化は大きな混乱と破壊をもたらす危険性も含んでいる。
日本みたいに最高指導者が1年ともたずに猫の目のように変わっていっても、なにも変わらないのは、問題視されていることもあるが、逆説的に見れば、非常に安定した社会であることの証であるかのようだ。

最近、大河ドラマに乗っかり商法で、書店にはその手の本が棚に並ぶ。
毎回、そのテーマに乗っかるのも楽しみのひとつであるが、鎌倉、室町、安土桃山、江戸と時代が変わるとき、実は継承する形になっていることも日本の特徴のようだ。中国の易姓革命は社会の変革であるが、日本では、天皇という血脈は変わっていなく、人ではなく家の継承になっている。鎌倉幕府は、幕府創設した源氏の正妻の実家である北条が執権として政権を得、そして、その後を室町幕府をもった足利氏は鎌倉時代は、代々北条氏から妻を迎えていることが多い。尊氏の正妻も北条氏だった。大河ドラマ主人公の母親は織田氏であり、豊臣秀頼徳川家光は、従兄弟でもある。江戸時代の外様大名のルーツは織豊系も数多く幕末まで残っている。