すべての人が満足する政策は無い
TPP論議は、賛成派と反対派が真っ二つに別れる論議となった。既得権益を守ろうとしている人が反対派に多い感がある。とくに農産物などの一次産業ほど反対が強いようだ。輸出型産業側では、賛成派であろう。どう見ても、両者の利益が一致するとは思えない。沖縄の米軍基地移転も移転先が国内にあるとも思えないので、国内では移転に賛成される気配はない。こうなると、現状維持という先送り論になる。しかしながら、グローバル化は、鎖国を許さない状況である。いや、鎖国しても、人口減少国家としたらジリ貧であり、現状維持だけでは、実質的には減速しかない。TPPは、経済論議かもしれないが、実はグローバル化するか否かの議論であり、幕末の攘夷と開国論議に通じるかもしれない。明治維新は、攘夷を唱えていた側が開国を進めていた幕府からの政権交代だったが、実際は、開国を推進している。黒船は、外からの脅威であり、内側の都合ではどうにもならないことである。世界の中の1国として認識し、そのなかでいかに自立していくかが本当には議論していくべきかもしれない。TPPという状況の中で何を守るべきかを考えるということではないだろうか。
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