matsuok’s diary

あくまでも個人的意見であり感想です

武力は行使するのが目的化する

武力は行使するのが目的化する

空の戦争史 (講談社現代新書)

空の戦争史 (講談社現代新書)

暑い夏がくると広島や長崎などの原爆が思い起こされる。
エノラゲイが転じされていることからも、原爆という途方もない破壊手段が非戦闘員をターゲットにしか使用されていないという現実は50年以上経った今でも変わらない。
空襲というのは、戦略的手段として使われてきたということだ。
生産手段や交通網などを破壊し戦争の遂行能力を無くすというよりも相手国側にたいする戦意をくじくというのが主目的であるということだ。戦争遂行能力を奪うという意味では、海上封鎖や潜水艦などによる海運への攻撃が有効となっていたはずだ。
軍隊と軍隊による軍事的手段ではなく、軍事力を非戦闘員に対し行使することが戦争終結の決定的手段であるようだ。
日本は、原爆や都市部への空襲などの被害者的感覚が大きいが、日本としては米軍よりさきに中国などで都市部への空襲を行っていたという事実もある。

大名屋敷の謎 (集英社新書)

大名屋敷の謎 (集英社新書)

士農工商というが、農工商の区別が意外になかったかもしれない。
農業というのも生産活動であり、流通させるための商行為もともない、ロジシッテイクスをも持つ必要があるということだ。
上記の本を読んでいると感じるのは、豪農と呼ばれる層のしたたかさだ。
戦国時代の終了は、日本史上稀に見る長い期間にわたって戦争のない時代を迎えた。それはまるで、太平洋戦争という未曾有の戦乱を過ごしてからの現代とおなじかもしれない。