分かりやすい表現
仕事からか、人に表現する機会が多い。って、誰でも多いだろうというセルフでのつっこみはおいといて、人に何かを伝えることは難しい。ついつい分からないほうが悪いと思いがちだ。
「分かりやすい表現」の技術―意図を正しく伝えるための16のルール (ブルーバックス)
- 作者: 藤沢晃治
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/03/19
- メディア: 新書
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- おもてなしの心を持て
- 「受け手」のプロフィールを設定せよ
- 「受け手」の熱意を見極めよ
- 大前提の説明を忘れるな
- まず全体地図を与え、その後、適宜、現在地を確認させよ
- 複数解釈を許すな
- 情報のサイズ制限を守れ
- 欲張るな。場合によっては詳細を捨てよ
- 具体的な情報を示せ
- 情報に優先順位をつけよ
- 情報を共通項でくくれ
- 項目の相互環境を明示せよ
- 視覚特性(見やすさ)を重視せよ
- 自然発想に逆らうな
- 情報の受信順序を明示せよ
- 翻訳はことばではなく意味を訳せ
以上が、ルールだ。
この本自体が、ルールによって書かれたものであることが読み終わるとよく理解できる。
この著者のプロフィールをみると、ソフトウェアエンジニアであり、納得させられる。
ソフトウェア開発というのは、文書を書くのが主であり、成果物である。システムというのは無形なものであり概念的で抽象的な存在からいかに現実化していくかという作業の連続だ。いかに自分のなかでそのシステムがイメージできたとしてもそれが、他人につたえられなければチームで開発はできず、利用者にも使用方法が伝わらなければ活用ができない。システムの発注側にさえそのシステムのイメージが明確でない場合が大部分であり、確認のためには、文書なり図式化することが必要となる。昔、なにかで読んだシステム工学の本に「システム設計とは、とにかく文書化だ。とにかく書き続けるのだ」のような趣旨があって、妙に納得した思いがある。