matsuok’s diary

あくまでも個人的意見であり感想です

盾は武器である

盾は武器である

ミサイルがミサイルを撃ち落とすという現実をまざまざとみせつけられたのが、「アイアンドーム」だ。

今回のハマスとの戦いでもアイアンドームイスラエルへの砲撃を防いでいるために、民間人への被害は圧倒的に少なく済んでいる。

日本の自衛隊もミサイル迎撃システムを持つ護衛艦や、地対空誘導弾「ペトリオット」を保有している。
北朝鮮のミサイル強化への対応に期待してしまうが、防御力強化すれば、攻撃側は更に対策を行うイタチごっこが終わらない。


この「盾」は民間人を守る有効な自衛手段であるが、兵器であることには違いない、戦士は盾で防御しながら剣や槍で攻撃する。堅固な守りは結果として、攻撃力を増すことになる。

防衛システムの強化も軍事力強化につながる。


イスラエルハマスの軍事紛争で、お互いの激しい空爆が続いていた。イスラエルガザ地区への空爆を行っており、ハマスイスラエルに対してロケット弾や「Shehab」と呼ばれるイラン製と思われるドローンで攻撃と空爆を行っている。

イスラエルハマスからのロケット弾や攻撃ドローンを迎撃しているのが、イスラエル軍の「アイアンドーム」と呼ばれるミサイル迎撃システムである。

アイアンドームイスラエルの軍事企業が製造。5月10日から約3000発のハマスからのロケット弾や攻撃ドローンの9割を迎撃していると報じられている。これだけ多くのロケット弾やミサイルが迎撃されるのは初めてとのこと。実戦においてもアイアンドームの精度の高さを見せつけたようだ。

アイアンドームという優れた自衛の軍備が、結果的に敵陣にいる民間人を大量に虐殺する現実

イスラエル側にガザのような多数の死者が出ているというニュースは見ない。

実際に、イスラエル側の死者数が圧倒的に少ないのは数字を見れば一目瞭然だ。この圧倒的な差の裏には、イスラエル軍が誇る「アイアンドーム(鉄のドーム)」の存在がある。アイアンドームは、2011年3月に導入されてからイスラエルのアラブ勢力との戦い方を変えた。今回のハマスとの戦いでもアイアンドームイスラエルへの砲撃を防いでいるために、民間人への被害は圧倒的に少なく済んでいる。

コストの問題はある。ハマスが放つカッサーム・ロケットは1発1000ドル(約10万円)。これを迎撃するアイアンドームの迎撃ミサイルが1発5万ドル(約510万円)では高過ぎる。戦闘が長引けば長引くほど、イスラエルも財政的にどんどん首が絞まっていくことになる。

エコノミスト誌は、この迎撃システムへの確度や信頼性が高まれば「イスラエルは、紛争を早急に終わらせようとする国内世論や軍事的なプレッシャーに逆らって、ガザへの攻撃をいつまでも継続させることが可能になる」と警鐘を鳴らす、元政府高官のコメントを紹介している。自陣に犠牲を出さないため、紛争を長引かせて、死者数を無駄にどんどん増大させることにつながりかねない。

一応、停戦は実現したが、この「盾」が抑止力にならないようだ。