matsuok’s diary

あくまでも個人的意見であり感想です

権力はいかに生まれるのか

維新の会が行った公開討論会はさも面接の場と化し主催者に恭順の意を示す場所となったようだ。なにも政治的基盤を持っていなかったタレント弁護士があれよあれよと権力を持ったかのようだ。権力は勝ち馬に乗ろうとする集団心理が生み出すものだろうか。明治は維新の生き残ったものが絶大な権力を保持していたが、それを支えていたのは、その元勲たちを取り巻く集団でもあったはずで、それは官僚や軍人という組織でもあった。政党や政治の影響を官僚や軍人は独自の供給源を作り出すことにより政変に左右されない強固な権力基盤となったが、ビジジョナリーたる元勲たちが去ったあとは、組織存続が目的としてのみ残っていく。起業家たちが立ち上げた企業も、創業者がいなくなると、後継者は組織内部生え抜きの官僚的な人がその組織構造の存続が目的化し、会社命の愛国主義が跋扈し、そして市場から乖離した結果、株主という市場経済が外部から経営請け負いを糧とする傭兵を送り込む。古来、武人が政権を取るのは社会の変革期かもしれない。

宮中からみる日本近代史 (ちくま新書)

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防衛省 (新潮新書)

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