matsuok’s diary

あくまでも個人的意見であり感想です

自由至上主義

アメリカンドリームは存在する。しかし、実現することはまさに夢と呼べる確率。サイレントマジョリティ呼ばれる大多数の国民生活はどうだろか。
冷戦構造終結後の社会主義国の崩壊以降、自由主義と名乗る資本主義、市場経済至上主義による行き過ぎたのが現在の姿かもしれない。
日本の政治体制や社会体制は批判が多いが、国民皆保険や年金制度など海外の各国中でも日本は整備されている国かもしれないと感じてしまう。医療保険制度などは、国民に取って望ましいと思えたものが近年、急速に悪化しつつある。そのきっかけは明らかに小泉改革。医療や老後を守るべき厚生制度を永続化すべく、改善したのだが、その手本としたのは、国民皆保険も年金政策も民に依存したアメリカだったようだ。民活民営化こそが、解決の根本だった。国鉄電電公社の民営化により、鉄道ダイヤは利便性を増し、駅は整備され、電話料金などの通信コストは下がった。では、年金や医療保険も民営化することが、得策となるのだろうか。

ルポ 貧困大国アメリカ II (岩波新書)

ルポ 貧困大国アメリカ II (岩波新書)

この本に書かれた姿は、日本の未来の可能性を示している。
暗い社会主義のイメージは、政府の関与を嫌悪し公務員へのバッシングを煽っている。お役所仕事と呼ばれる背景には、安定を望む意識が公務員という安定した雇用体制にたいする憧憬でもあるかのようだ。
民主党への政権交代はなにが変わるのか。変化に対する期待は不安への裏がしてであり、実は変化を嫌うのが、人間の常である。高速道路の無料化、子供手当およびガソリン税など国民負担を減らすといった耳障りの良い政策は沈静化し官僚主導から政治主導への論理の摩り替わりが起きようとしているかのようだ。規制のあるところにはかならず不正が起きている。しかし、規制が無くなるのは、自由と市場論理により、少数の利益のみに集約していく面が強いこともわすれてはならない。