matsuok’s diary

あくまでも個人的意見であり感想です

日本の医療制度の行き先


ここ数年、親の介護や看護などの体験をとうして、日本の医療の現状が問題を大きく変わっていることを痛感する。
医学的な技術が進歩し、カテーテル手術で、切開することなく心筋梗塞のちりょうが出来たり、白内障の手術が日帰りで可能になっていることなど確実に医学は進歩している。
父がなくなって、戸籍を見る機会があったのだが、父親は5人兄弟で男は二人だと思っていたのだが、戸籍上は四男だった。つまり乳児で二人亡くなっている。わたしも、戸籍上は次男であり、兄は乳児でなくなっている。我々の世代までは生まれた乳幼児が成長するということは、あたりまえのことではなく、大人になれない子供が大勢いたことになる。いまでは、乳幼児が死亡するとその産婦人科が訴えられるぐらい稀有な事由になったともいえる。
しかしながら、医療をとりまく状況は悪化している。
公的な医療機関は経営的に不振となり、医師の確保もままならず現場では経済的にも物理的にも医師をはじめとする医療関係者に多大な負荷をかけ、結果として患者側にも負担が増しつつある。
日本の皆保険制度は、世界に冠たるものだと思えるが、それを維持していけるか否かが問われている。

「名医」のウソ―病院で損をしないために (新潮新書)

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アメリカ型の選択的な医療制度ではなく、平等に医療機会が得られるという点では崩壊した共産主義国家の現状においては、稀有な状況だ。
しかしながら、小泉改革はそれを崩すきっかけを明らかに作った。
その小泉政権を全面的に支援したのは、官僚でも政党でもない選挙民たる我々の総意だったことになる。後期高齢者医療制度小泉政権時代に策定され、決定されたもののはずだ。
生命の根幹をまもるべき医療制度、そして、年金や介護保険制度は必ず必要なものであり、現状の水準をいかに保つか、そのためには負担を止むを得ないという選択をしたはずが、経済的な負担だけではなく、その役割までもが削減されているのは、本来の主旨ではないはずだ。

浄土真宗 本願寺派のお経―お西 (わが家の宗教を知るシリーズ)

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