伊丹十三の先見性
今、伊丹の映画の特集を行っているが、かれが取り上げたテーマの普遍性にはいまさらながら驚かせる。
昨日は「スーパーの女」を見た。今年の赤福や白い恋人またはミートホープなど、まるでこれらを題材にしたような内容だ。これが10年も前に作成されたのだ。
さて、この映画を見た後に下記本を読んだ。
- 作者: 樋口泰行
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2007/12/07
- メディア: 単行本
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ダイエーの再建、規模がまるで違うがスーパーの再建という意味では同じではないか。
中身を読むと、野菜売り場の改革のなかで、店員が買わないエピソードなどまるで同じだ。
ひよっとしたら、スーパーの女を見て参考にしているのではないかと疑いたくなるぐらい。
野菜売り場の改革以外に具体的な改革が見えてこない。ダイエーのおかれている状況の解説が詳細であるが、具体的な策は述べられていない。
華麗なる経歴だが、2年ぐらいの間隔で次々と状況変わっていくような印象だが、こんな短期間で結果がだせるのだろうかと思うぐらいだ。
外資系においては、短期間での結果を問われる。半年の状況の悪化はなんらかの対策をおこなわなければ、退陣をせまられてもおかしくない。リストラ、M&Aなど、長期的な対策というより、期待(おもに株式市場または株主)に添わないときに、それが行われる。
製品開発や営業活動などの実践はあくまでも現場での立案と実行であり、経営者がおこなうことではない。
この本で彼がおこなったことで書かれているのは、現場への飛び込みに終始しているような印象だ。
店長への電話、閉鎖店周り、現場との会議など。
現場の士気を高める。価値観を伝えるにつきたようだ。
彼の前作である「愚直論」
- 作者: 樋口泰行
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2005/03/04
- メディア: 単行本
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かれの現場時代が語られているからだ。経営の立場になればなるほど面白くなくなっていく。彼が、日本HPの社長になったのは、カリスマ的な高柳のあとだが、かれの本を読んでも営業時代の話がバツグンに面白い。
- 作者: 高柳肇,中島洋
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2003/10/09
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