円安が問題なのか

昨今の円安はデメリットに注目が集まっている。アベノミクスはデフレ脱却、円高改善だったので結果としては円安になり、物価が上昇するというのは織り込み済みだったはず。輸出産業にとっては明らかに追い風だったはずですが。
自国通貨安の負の局面が顕著なのは石油価格が下落したロシアだろう。国内物価は暴騰している。逆に通貨高に影響を受けているのは、円安によって相対的に通貨高になり競争力が落ち込んでいるウォンだろう。
結局円安や円高というより、短期間での通貨レートの変動が最大の問題ではないのだろうか。円高により国際競争力が堕ち、国内の産業空洞化を懸念するあまり、その原因を通貨評価にのみになっていないか。通貨レートは国の経済力の評価としての結果であり、経済の原因ではないような。通貨レートが経済のあり方を変えていくのはもちろんだが、通貨レートを操作することだけでは成長はおろか安定もしない。イノベーション無くして成長はなく、通貨高こそその結果であったはずだ。その意味で金融政策でのみでは将来はない。

読了日2014年10月05日
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