教育のコストとは
最近の大学生の半数は奨学金を利用しているらしい。しかも大部分が有利子の学生ローンがその実体だ。自宅から通えない地方出身者は都会で生活していくための資金となっている。生活費が負担なのはもちろんだが大学にかかる費用そのものが高額である。工学部などの実験などに設備や資材などが必要ならまだしも、文科系でもかなりの高額だ。結局のそのコストは、人件費とキャンパスの上物にかかっているのだろう。広いキャンパス、カフェテリアのような生協や食堂設備など少子化のなか生き残りをかけて大学は設備にコストがかかる図式となり、営業活動たる生徒募集に巨額な費用が費やせれており、その結果、文科系でも高額な授業料に反映されているのだろう。
奨学金という名のローンは、学生が社会人となるときに負債として背負うことになるだろう。就職難の今、就職自体ができなかった場合にはさらに負債が増えていく図式になっている。前政権の民主党は高校教育の無料化という施策は、実は一番コスト負担の少ないものだ。義務教育は年数が長く対象人数が数多く、さらに給食など負担すべき対象が広い。少子化で大学への進学率が高い今、求められているのは、大学や専門教育への支援であろう。
さらに、大学にかかるコストを高校並みにするようにできないものだろうか。聖域とされている教育現場にもコスト削減が必要な時代になってしまった。
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