新技術が社会の変革を生む
青銅器文明が、鉄器文明に変わったことは、生産性の向上をもたらしたのはもちろんだが、支配層を変え、社会体制の変革を促したようだ。青銅器に比べ鉄器は、より原料が入手しやすく、大量に生産できるということから、青銅器からみると、その利器を使用できる層は拡大し、青銅器を排他的に所有する従来の特権的な階層、引いては社会を変えてしまったようだ。鉄器文明の拡大は、従来のミケーネ文明、エジプトなどの地中海社会を崩壊させ、新たな文明や社会への変革を興した。またくさび形文字や、ピエログラフのような旧来の取得が困難な文字が一部の階層の特権的地位を守っていたが、フェニキア人が発明したアルファベットという表音文字は、その特権的な地位も変えたはずだ。中国では漢字という表意文字は、その習得の困難さが、特権階級を守っていた。
技術の大衆化は、特権的な旧来の支配者的仕組みを打破する。インターネットは、情報手段を大衆化したものであり、社会のあり方をかえてしまう。エジプト、チェジニアそしてリビアの政変は、インターネットがもたらした。
- 作者: 谷口克広
- 出版社/メーカー: 学習研究社
- 発売日: 2011/07/20
- メディア: 新書
- この商品を含むブログ (2件) を見る
ワークショップデザイン――知をつむぐ対話の場づくり(ファシリテーション・スキルズ)
- 作者: 堀公俊,加藤彰
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2008/06/01
- メディア: 単行本
- 購入: 46人 クリック: 333回
- この商品を含むブログ (31件) を見る