matsuok’s diary

あくまでも個人的意見であり感想です

奈良へ行く


今年の夏には、リフレッシュ休暇で、夏季休暇としては取得していなかったので、シルバーウィークを連休化した。特別休暇枠であり翌年にもち越せないので、取れるうちに取っておくということであり、明日をも知れぬ外資系社員としてのマインドでもある。
それはともかく、世の中平日なので、妻も子も相手にしてもらえず、1人で日帰り旅行とすることにした。というわけで、遷都1300年の記念事業を行っている奈良へ行く。岐阜からだとどう行くか迷ったが、旅費が一番安価な名古屋経由の近鉄でいく事にした。名古屋からの1日乗車券が\3,800円で往復できるので、これに特急料金1,560円×2となる。経路としては、宇治山田行きにのり伊勢中川で、大阪上本町行きに乗り換え、さらに大和八木で西大寺行きに乗り換えるという煩雑さ。京都と大阪なら乗り換え無しでいける鉄道があるのだが、奈良と言うのは、少なくとも名古屋圏からは、関連が無いことが良くわかる。北陸や和歌山県には直行便があるのだが。2時間以上かかるわけだが、経路では都市部ではない地方でも、山間部などの経路をとおる。間近ら見えるのは、山間部の田園風景である。少なくとも路線沿いではまだまだ、棚田などが健在であり、田舎の農家は蔵があったり、鬼瓦もあるような大きな屋敷が多い。道路を走るのは軽自動車が目立つが、一見日本の地方の意外な豊かさ?が感じられる。弐歩は緑豊かで、自然に恵まれた国だったようだ。奈良盆地も都市化が進んでおらず、これまた田園風景が広がるのどかな地域なようだ。大和政権が日本で始めての全国レベルの古代国家を構築できたのも、奈良盆地の稲作生産力の背景があったことを感じる。

西大寺で下車して、無料のシャトルバスにのり、「はじまりの奈良、めぐる感動」をテーマに展開される平城遷都1300年祭平城京跡会場に到着。平日のせいか、空いている。いるのは老年層や修学旅行生たちが大部分であるが、なにせ広い平城京跡会場は、お年寄りにはちと厳しい。万博などのイメージで訪れたのだが、イベント的な要素はほとんど無く、ある意味まじめな平城京跡の展示そのものである。予算の大部分は、第一次大極殿の復原工事に取られてしまったのではないかとおもわれるぐらいだ。ただ広い野原は、跡地の保存としては仕方が無いことであろうが、その中をとぼとぼと歩かされるだけなのは、苦痛であり、夏季には熱中症になりかねない状況でもある。中心部には近鉄の線路が横切っており、踏切まである始末。イベント的な娯楽要素を求めるには厳しい。奈良を観光目的で訪れるなら,やはり、東大寺などのお寺めぐりがよさげだ。ということで、疲れきった私は、シャトルバスで近鉄奈良駅に向かい、大仏殿にいく事にした。考えてみれば小学校の修学旅行以来だ。もう40年前になる。正直、記憶になにも残っていない。生命力あふれる青春期にお寺や歴史的建造物にそれほど興味がないからだが、それは今の就学生たちも同じで、東大寺では鹿を追いまわしているのがメインだったようだ。中学生らしき学生たちの様子を見ていると、微笑ましく感じてしまうのは、年食った証拠でもある。