なぜ明治時代と昭和初期は人材が違うのか
NHKのドラマの「坂の上の雲」に嵌っている。
秋山兄弟 好古と真之とが主人公なんあだが、この二人の経歴が興味深い。兄は代用教員、師範学校を経て士官学校に入学しているし、弟は大学予備門からの入校だ。ともに経済的な事情であろうが、組織としてフレキシビルな要素が大きかったようだ。創生期には、真に実用的な才が必要とされ、それが評価される土壌があるかのようだ。日清、日露戦争と勝利を重ね、組織が実績と権威を持ってきたとき、人事は硬直化しエリートと呼ばれる層ができあがる。学歴と学生時代の成績がその後の一生を決められてしまった結果、指導層はお飾りとなり、実際に組織を動かしていくのは、中間管理職の官僚的な役割を持つところになってしまう。企業も同じで、ベンチャーとしての立ち上げから企業としてして成長していく過程で大事なものを失っていく。そして、磐石とおもわれていた組織は、終戦を迎えるのだ。
秋山兄弟 好古と真之 明治の人材はいかにして生まれたか (朝日新書)
- 作者: 瀧澤中
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2009/11/13
- メディア: 新書
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