matsuok’s diary

あくまでも個人的意見であり感想です

ディズニリゾートは都市国家


三連休中に、日帰りでディズニシーに行く。
ディズニーへは毎年のように訪れるのだが、毎回の事ながら、大勢の人で混雑している。人気のアトラクラクションでも1時間や2時間待ちもざらにも関わらずにだ。ディズニというのは、ある意味、アメリカ型自由主義の縮図だと思う。入園料は一律同額で、皆、行列に並んでいて特定の人向けに優遇されることは無く、等しくサービスを受けることが出来るという意味で、非常に平等なのだ。しかしながら、ホテルやグッズなど、何事も対価を要求され消費型経済の縮図なのだ。お金というそれなりの経済力が前提でもある。なかで売られているものは、食事から土産物などのグッズにいたるのは、すべて割高でチープなものなのだが、決して手の届かない範囲ではない。大量生産で消費型の経済の縮図でもある。そしてそれらは、平和の縮図かもしれない。USJとは異なり、敷地内からは外部の景色は空意外みえず別天地であり、高い塀に囲まれたのは昔の都市国家のようだ。下水道は完備、モノレールや電車などの交通機関を持ち、キャストと呼ばれる、いわば官僚たちによって厳格に管理され、安全と快適を維持している。隅々まで管理が行き届き、ゴミをこぼそうものなら、すかさず、掃除がされているということはいかに監視が行き届いているかということの裏返しである。行列を守り、娯楽を提供し、そして財布から少しずつだがお金を回収していく。
今回はディズニーシーだったが、子供の姿が少なく、成人女性の比率がダントツに高い。そして、今回特徴的だったのが、小熊のぬいぐるみを抱えている人が非常に多いことだ。所謂、ディズニーベアで、Duffyというらしい。私から見ると、テディベアのパクリではないかとおもえるのだが、顔の部分がミッキーマークとなっている。また、おしりにもミッキーマーク状の無毛部分がある。さらに、ぬいぐるみの足の肉球部分にもミッキーマークが存在するのが特徴らしい。2009年4月より、コスチュームセットとぬいぐるみバッジの企画販売が行われ、人気になったらしい。このぬいぐるみを抱きかかえて園内を歩くのがトレンドになった。商売上手だとおもうのは、着せ替えのコスチュームを複数用意し、選択の幅を広げたところだ。人気は凄まじく、販売している店舗の前には、長い行列が出来ている。需要が無いところに古くからある小熊の縫いぐるみを、新たなトレンドを作ってしまったのだ。内需拡大など、新たな需要を生み出すためには、新たなトレンドが必要だが、今までに存在しないようなまったく新しいものである必要性は必ずしも無いかもしれない。最近流行りのB級グルメも、そもそも特定の地域のみにあった食材が全国に紹介されることによって起きたものが多く、まったく新規というわけでもないだろう。
日本のディズニーランドには、アジア地域からの旅行客も多く、やはり日本は平和なのだろう。昨年、父を亡くしているが、父はいわば戦中派世代の最終ランナーだった。戦前の日本では,朝鮮、満州は日本の生命線と信じられ、それを確保し守るために日中戦争、そして太平洋戦争へと突入していったわけだが、敗戦によってそれまでの海外権益を失った結果、日本は史上最大の経済発展を実現してしまった。日本経済を世界のディズニーのような都市国家にはなるべきなのだろうか。