人が死ぬということ
身内に不幸があり、身近な人がなくなるという体験をした。
過去、親族などが亡くなるのは経験してきたが、ともに生活してきた人が亡くなり、本当に死に直面したのは初めてである。
今までは、宗教的なことに無関心であったが、否応無く葬儀という現実に直面する。
漠然と知っていたことが、いかに曖昧であるか思い知らされた。
冠婚葬祭のマナーなど過去、それなりにこなしていたが、葬送のしかたが宗教により大きく異なることに気が付く。死者を送る行為は宗教的な意味合いが強い。仏教といてども、宗派によりまったく異なる。
わたしの場合、母方が禅宗であり、父方が浄土真宗である。世間の一般的な葬送のマナーなるものは、どちらかというと浄土真宗とは異なるものが多い。
たとえば、「御霊前」と「御仏前」のつかいわけだ。
通夜や葬儀の際には、「御霊前」で、49日を過ぎると、「御仏前」だと思っていたが、浄土真宗では、すべて「御仏前」である。なぜなら、浄土真宗では死んだらすべて「仏」になるだからだそうだ。他力なるが故に、49日の間、法要をしなくても、自然と仏になる。自力本願の場合は修行などが必要だが。
また、一般的に行われている死に際しての行為はおこなわない。
- 友引に葬儀を行わない
- 逆さ屏風、守り刀、枕飾り
- 死に装束
- 清め塩
- 飯盛茶碗に箸(枕飯)
- 茶碗に水
- 末期の水
- 棺おけに石で釘を打つ
これらは、死を穢れや災いとして嫌うことを示す行為や、「あの世」に旅立つための死者のための水や食べ物などを与えるというものがあるのだが、浄土真宗では、死んだら即、仏であり浄土に行くので、水も食糧も不要だし、旅をする必要も無い。ましてや、浄土に行けるのは決して穢れや災いではないという考え方からいうと、まったく不要な行為になる。
お寺さんや、葬儀社に教えてもらいながら粛々とすすめていくのですが、その意味や目的を知るためにおそまきながら、まずは情報収集。
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今回、自分が「お西」の檀家であることをやっと認識しました。
浄土宗派であることはわかってましたが、西と東の区別がつきませんでした。