企業の価値
企業が企業たらしめているところは、コーポレートカルチャであり、ブランドであろうが、その実態は、価値観ではないだろうか。
夫婦も、結局は共通の価値観を持てるかというのは、非常に重要な事だと思う。姪の結婚式で新婦の父が、「結婚は忍耐です」とスピーチして、母親が、「あなたがじゃなくて私が耐えてるのよ」と怒っていたというように、我慢してでも継続が出来るためには、やはり、価値観の共有が大切ではないでしょうか。
企業における最重要なことは、利益を得る継続的な活動を行うことで存続している。したがって、経済的な利益を得るという価値観のようにも思えてしまうが、従業員の立場からすると、収益はメトリックのひとつに過ぎない。最重視されるべきメトリックであることは確かであるし、収益をあげ得ない企業は存続ができない。
結果は、プロセスの結果であり、成果は、かならずしも結果だけでは評価できない。そのプロセスに対する評価如何では、今後のプロセスがどう行われるかが決定されるような。
企業活動は継続されるものであり、決算というのは、とある時点でのバランスシートの現在値にすぎない。環境の変化は、同一のプロセスが同一の結果を保証しないから、成功体験が必ずしもプラスにはならない。結局は、プロセスにたいしてのPlanDoSee、つまり計画と実行そして評価の繰り返しのプロセスを最適化していくことだろう。
問題は、その評価である。評価は、なにを評価するかの価値観によって決定される。
ホンダの価値観―原点から守り続けるDNA (角川oneテーマ21)
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「企業戦略の云々より、日常の事業活動においていわゆるホンダ・フィロソフィーというものが、根本に流れていることを知って欲しい」
iPodをつくった男 スティーブ・ジョブズの現場介入型ビジネス (アスキー新書 048)
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アップルという企業の根底に流れるフィロソフィーを決定づけたであろう創業者を取り上げている。
私は、大きな企業合併を幾度も繰り返してきたグローバル企業の端っこに所属してきた。合併のたびにおもうのは、育ってきた企業の持つ哲学はやはり創業者、創業時に刷り込まれる。それは、たしかにDNAとも思えるように、社内に伝播し受け継がれる。
結果、プロセスに対する評価ほど価値観の違いを実感することはない。特にそのプロセスに対する評価が受けいられないときに、どちらかの哲学は否定され、その企業から去っていく。
M&Aが成功する大きな要素として、語られることに企業文化の融合が挙げられることが多いが、結局のところ、価値観が共有までも行かずとも許容されることが前提となる。
意気盛んな頃には、自分のもつ価値観こそすべてだと、ツッパってしまいがちでもあるが、シニアになってもより頑固にしがみついているのかもしれない。
さて、人生の下り坂の年齢ともいえると、関心事に「健康」という現実が大きくなってくる。体力的に不安が感じてしまう。
仕事だけを考えていたのが、両親の老いの現実、子供の成長と親離れなど自分自身のことをみつめてしまう。
晴れた日には外にでてみようかな。
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