逃げ出した?リーダ
総理が、所信表明直前に退陣を表明した。
健康問題かもしれないが、プレッシャーに耐えかねてという感は拭えない。
責任を取って辞めるとしても、無責任と言われるが、留まっても、なぜ辞めないかとも言われる。責任のとり方とはなんなんだろうか。
新幹線の建設を推進した十河総裁は、開通前に予算を大幅に超過した責任を取って辞めている。しかしながら、それは、新幹線の開通する目前であり、新幹線建設という目的を達成したタイミングでもある。リーダは、自分自身を退陣はしたが、彼の退陣以外に建設推進を阻害するような事はなしていない。
木曾三川の治水工事を行った薩摩藩に宝暦治水の結末はリーダの切腹で終わった。工事中にも、薩摩藩士のなかには切腹をした者もいたようだが、工事の完成まで尽力し完工後に責任を取って切腹したことこそ、日本人の求める責任の取り方の理想かもしれない。
- 作者: 梅原淳
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2007/04/06
- メディア: 文庫
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この本の中に、十河総裁の言葉に
新幹線は必ず政治の道具となる。やがて全国に張り巡らされる日もくるだろう。しかし、新幹線として本当に採算がとれるのは東海道新幹線だけ。
後藤新平からの意志を引き継ぎ、強引に予算を獲得した十河総裁。
信念なくしては、推進できないことは確かだ。
しかしだ、冷静な判断力なくしてはならない。