matsuok’s diary

あくまでも個人的意見であり感想です

先行きに不安な日本人


最近の日常生活で悩みや不安を感じていると答えた人が69.5%と過去最高だったことが、内閣府が8日付で発表した「国民生活に関する世論調査」でわかったそうだ。内閣府は「高齢化や年金問題から、将来への不安が増えたのではないか」と分析している。

地球温暖化は、エコ指向となり、石油価格の高騰からバイオエタノールの採算化を実現した結果、トウモロコシなど食糧が燃料として利用されるようになり食糧価格がじわじわと上がっている。
経済のグローバル化は、ワーキングプアという現象を広げていくようだ。

日本はどう生き残っていくのか。

日本は物造りが基本だそうだ。

ものづくり経営学―製造業を超える生産思想 (光文社新書)

ものづくり経営学―製造業を超える生産思想 (光文社新書)

「刷り合わせ」や「能力構築競争」など日本の製造業の強みを論じてきたアカデミックな論陣は、製造業にとどまらずその見方をサービス業などにも適用しているようだ。
グローバル市場で勝ち抜いていくのが、日本の生き残りだという論理は、明治以後の大陸進出論に似たものはないだろうか。
資源もない日本にとって、朝鮮や満州の権益は日本の生命線といわれ、それを獲得し保持しようと、日清・日露戦争や中国での事変やや太平洋戦争にエスカレーションしていった。敗戦後、すべての海外権益を放棄した後、日本はそれ以上の成長と成功を得たのはなぜだろうか。
江戸時代の鎖国は極端な例だが、日本は海外から物資を得ることが主であったはずだ。
遣唐使は、日本に帰るときに大量の書籍を持ち帰るのが常であった。陶磁器の輸入も莫大な利益を生んだようだが、鎌倉以降、最大の輸入は銅銭だった。
それは外資獲得ではなく、国内の貨幣として使用するためである。

日本は、幕の内弁当である。
製造業のみならず、サービス業など、国内市場が単独で存続できる規模を持つ島国の強みを持つ。自然条件も世界の国々のなかでは、四季を持つなどこれまたバランスよく、亜熱帯から寒帯までの広い条件の市場をもつ。
日本市場のみで企業は世界に進出できるまでのスタートアップが容易な市場環境を持っている。これを超える市場を持つ国としては、米国以外なかった。
しなしながら、ヨーロッパはEUとして、市場が統合されようとしており、その人口規模から中国やインドも、独立した市場となりつつあるようでもある。

日本語という、1億人が使用する統一言語による均質化された文化、円という独自通貨などが日本の潜在的な強みという気がしてならない。

それに対する最大の脅威は少子化による人口減なのかもしれない。