投機と投資の境目
ふと文庫本の新刊として見かけたNHKライブラリ
NHKスペシャル マネー革命〈第2巻〉金融工学の旗手たち (NHKライブラリー)
- 作者: 相田洋,茂田喜郎
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2007/02/20
- メディア: 新書
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私も、取材者と同じように数学や金融業界には門外漢である。取材者たちが、理解不能なことを如何に仕組みではなく、その意味を把握していくのかがダイナミックに描かれている。
ブラック・ショールズの方程式が、金融を工学に変えたようだ。
数式を見ても、正直意味がわからないが、変数を変えるだけで、リスクを考慮した価格を算出することを可能にしたようだが、どんな方程式にも変数はある。
たとえば、オプション価格の算出式の場合、変動率がそれに相当するとのこと。
では、この変動率をどう設定するか。それは、過去の変動を基に仮定するか、また、現状の市場にあるオプション価格から算出が可能になるから、それの変化を予測することになる。
結局、全自動では不可能で、過去の変動の様相から推測するにせよ、それは、未来が過去とおなじ結果になるという前提であるにすぎない。
第2巻から読んだものだから、さっそく第1巻を探す。
NHKライブラリを置いてあるのは大型書店でなくては見つからず、セントラルタワーズの三省堂書店でやっと見つけた。
NHKスペシャル マネー革命〈第1巻〉巨大ヘッジファンドの攻防 (NHKライブラリー)
- 作者: 相田洋,宮本祥子
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2007/01
- メディア: 単行本
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第3巻が待ちどうしい。
個人的には、金融取引がコンピュータ化されているのにDECのコンピュータが大きな役割をしていることがよくわかる。
コンピュータの立ち並ぶ写真もあって、VAX7000という過去の名機だ。
バブルの頃、金融のシステムを提供している部門がブラックホールのように人員を吸収していたが、いまはテレコム担当部門が人を飲み込んでいる。
製造業から金融、そしてテレコムにIT投資の主役は変わった。次の主役は?。