matsuok’s diary

あくまでも個人的意見であり感想です

改革と抵抗


改革には、抵抗がともなう。現状維持派との戦いだ。
人は変化を嫌う場合が多い。
ストレスの最大要因は環境の変化ではないだろうか。
5月病やマレッジブルーなど、変化することに対する恐れではないだろうか。
不確実性は人を不安にする。未来のことは誰にもわからないが、過去のことは自分がよく知っている。後悔も経験で、同じ事が起これば対処方法も想定できる。

帝国陸軍の“改革と抵抗” (講談社現代新書)

帝国陸軍の“改革と抵抗” (講談社現代新書)

内戦を経て治安維持から外征へと変化を経て、総力戦への対応がされていく。明治維新を生き残り、新たな環境に対応が嫌がおうにも迫られる状況から、確固たる組織やカルチャが確立された後、制度が疲労していく過程が「改革」という視点から語られている。
江戸時代にも、改革とよばれるものがある。

上記のいずれも見ても、環境の変化に対応するのが目的だ。
現状の問題が解決できないのであれば、現状の仕組みやシステムをかえるしかなく、場合によってはルールまでも変えなければならない。
しかし、現状のルールを変えることは、現状の統治する側の存立基盤を否定しかねない面を持つ。それが故に、中途半端になりかねないし、また、権力を得るために改革を旗印にするケースが多い。
改革とは、環境の変化に対応するのが目的であるはずが、政争の手段に見えてしまうのだ。