衆遇
ミクシーの上場により、時価総額2000億を超えたようだ。先行者利益なのか寡占化に短期間で至るのがIT産業の特徴らしい。
Web2.0とかロングテールとか、個人が容易に情報発信できる新しい民主主義の到来ともとれる論調もあるが、アマゾンとグーグルに寡占化しているような気配もある。
グーグルに登録されていないページはインターネットに存在しないのと同義という状態にもなり、SEOではグーグルにいかに検索してもらえるかを競う。情報の構造化をいまや決定権を持つのはグーグルのpagerankだ。
- 作者: 森健
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2006/09/15
- メディア: 新書
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- 多様化が引き起こす一極集中現象
- web2.0 「ユーザ参加型」「膨大なデータベース」
- Amazon 参加のアーキテクチャ
- Google 半強制的な参加のアーキテクチャ
- スケールフリー・ネットワーク
- 個人への一極集中
- 「民主主義」によってつくられる”主体性ある社会”
インターネット上には、無数の意見があり、ある意味なんでも言いたい放題の世界だ。個人が自由に発言できる民主主義の実現でもある。
統制のない集団でもあるなかでは、多様な意見が一極に集中する傾向があるのではないか。ナチスが政権をとったのは、選挙であったはずだ。第1次世界大戦後、ドイツでは、当時もっとも民主的といわれたワイマール憲法化でことだ。
昨年、中国で起きた大規模な排日運動は、インターネットという手段がなければあれだけの規模にはなっていないのではないか。
フラット化されつつある社会は、寄るべき基準も規約も制約もなくなったとき、小さな流れがやがて大きな流れになる。起伏があれば、川の流れや湖などができるが、平らな板の上に水を流したとき、その流れを予測することができない。