matsuok’s diary

あくまでも個人的意見であり感想です

危機管理と人手

昨日、帰宅途中で、鉄道(JR)が運転休止になった。
東海地方で激しい雷雨、愛知で浸水や停電 鉄道も影響
名古屋駅では、大型画面テレビで、その案内、改札口では、駅員が私鉄への振り替え輸送を案内している。案内が徹底している。
そこで、名鉄に乗り、乗車前には清洲まで運休ということで、一宮で降車し、JR側の改札に行く。すると、一宮では折り返し運転ができず、岐阜まで、やはり名鉄に乗ってくれということだ。名鉄の社内放送で案内してもらえれば、一宮で降車することもなかったのに、まあ、別会社だからしょうがない。

いざ、岐阜駅についてみると、改札前には、なにも掲示や表示などなく、行き先表示システムでもなにも表示されていない。名古屋駅のように改札口の前で、状況を説明している駅員がいない。駅員は精算窓口に2-3人いるのだが、聞かれたら答えるだけである。一人がはなしかけていると、そのまわりにいる多くの乗客には、一向になにがおきているかわからない。

すると、突然、場内アナウンスが、臨時列車がでることをアナウンスする。番線をいったようだが、1回しかアナウンスされないので、確認できない。どこにも表記・表示されないし、誘導している駅員もいない。

しかたがないので、精算口まで引き返して、駅員に確認して、ホームに移動。
既に、ギッシリと乗車しているところに、乗り込んだが、そのホームにも駅員は見当たらない。車内アナウンスは、小さな声で、聞き取りにくい低い声で、お待ちくださいとしかいわない。そのうちに、車内アナウンスもしなくなった。
ふと気が付くと、入り口付近の乗客が列車から降りて、別のホームに移動し始めている。車内の中にいる多数の乗客には状況がよく飲み込めない。

ホームに下りてみると、場内アナウンスで、別の番線に変更になったというのがやっと聞き取れる。アナウンスの間隔が非常に長いのと、連呼しないので、はっきりと判別できない。

結局、岐阜駅まで、車で迎えにきてもらうように携帯で電話し、改札を出ようとすると、相変わらず、3人の駅員が精算口にたっているだけ。
なぜ、誘導しないのかと問いつめると、「臨時だからよくわからないので」
駅員がわからないといわれていたら、乗客はどうなるのだろうか。

名古屋駅での、的確な情報伝達、誘導に比べると、岐阜駅での対応はどうすべきだったのだろうか。

  • 掲示手段で、文字で表記すべし(手書きのボードで十分)
  • 改札口に案内する要員を配置すべし
  • 個々の乗客にたいする受け答えではなく、現状と状況を連呼して多人数に伝達
  • 場内アナウンスの頻度をもっと多くする。状況が変わりときのみではなく、なにも変化がなくとも、同一のアナウンスを繰り返すべし
  • 誘導は、かならず「人」でおこなうべし
  • 停車している列車では、場内アナウンスと同じ情報を車内アナウンスでもすべし。
  • アナウンスは、同一の内容を必ず復唱すべし
  • アナウンスは、音量を大きく、はっきりとした発音ですべし。鉄道であの特有な発音は、改めるべき。あれは、マイク特性の貧弱な時代には必要だがいまや意味はない

なぜ、上記のような、あたりまえの対応が岐阜駅ではできていなかったのだろうか。名鉄では、ごく普通におこなわれているし、JRでも名古屋駅では問題を感じなかった。

岐阜駅に人がいないわけではなく、わたしの見える範囲でも3人はいたが、すべて、精算口の中に立っているだけだった。

すべて、どうみても20台前半の若手社員だった。最近、JRの特に在来線には若手の駅員比率が高まっているように思える。名鉄にくらべかなり平均年齢が若いのではないだろうか。

国鉄民営化は、大胆なリストラをおこない、国鉄末期の採用を控えていたため、年齢構成が頭でっかちではじまったJRは、国鉄経験者の大量退職により、現場で判断ができる人材の不足状態が発生しているのではないだろうか。

失われた10年など、長らく新規採用を控え、正社員比率を下げてきた企業においても2007年以降、おなじような状況にならないのだろうか。