matsuok’s diary

あくまでも個人的意見であり感想です

古代の謎ってロマン


日本書紀も、古事記も、壬申の乱以降だから、勝者の歴史なんですね。といことは、天武天皇による皇族政治の始まりを正当化しているものだから、部族連合体だった時代のことは、そのまま伝わっていないような。

物部氏とか、蘇我氏とか、大伴氏っていうと古代のロマンを感じる。「連」と「臣」の違いが、キサキをだせるか否かで違うという話を

謎の豪族 蘇我氏 (文春新書)

謎の豪族 蘇我氏 (文春新書)

読んだが、所謂、職務を「氏」としている部族と、地名を「氏」の部族としている違いにも見える。
いわゆる「身内」と外様である。天皇家に従属している部族は、古来、征服された先住部族を組み込んだ結果かもしれない。奈良盆地の東側が大王家と大伴氏などの「連」で、西側が、平群、巨勢、蘇我、葛城氏などという対峙している感がある。
鎌倉時代御家人と、北条氏の家来である御内人である内管領の長崎氏などの対立。
元々は、同輩だったが、そこから支配する側としてぬきんでると、その家来である陪臣が主人の権威を背景に実権を握る。
江戸時代の譜代と外様の関係もしかり。徳川幕府の譜代といっても、元々は三河松平氏と争いながら臣従していったもの、元々は今川や武田旧臣達もしかり。

「謎の豪族蘇我氏」は、飛鳥時代の成り立ちに思いをはせさせられる書だ。