matsuok’s diary

あくまでも個人的意見であり感想です

平家物語史観に修正を


平安時代、軍隊が無くなっていたような印象がある。古代、日本には確かに軍隊があったようだ。防人が典型で、国家として、その被支配者には軍役が存在していた。壬申の乱天武天皇は美濃なので農民をあつめて軍を用意した。しかし壬申の乱はあくまでも内乱であり、外征ではない。百済の滅亡以来、新羅との国交が回復後は日本は外征がなくなり、軍隊としての存在意義がなくなっている。貴族などの荘園化していく過程で、律令性は崩壊を続け、受領は地方行政としてではなく、あくまでも貴族の搾取手段になった。その結果はどうなるか。

源平合戦の虚像を剥ぐ (講談社選書メチエ)

源平合戦の虚像を剥ぐ (講談社選書メチエ)

のなかに、解があるように思えた。
所謂武士という定義だ。源平合戦の前、武士というのは、馬に乗り、弓を使うのが武士である。それは軍隊というより、警察力。
軍隊とは、歩兵力である。つまり、面を制圧し征服するには、歩兵とその数である。典型的な例がローマ軍団であろう。騎兵は、攻撃力と機動力であり、制圧というより、相手の殲滅とダメージを与えるのみでそこにとどまり、占領しつづけるものではない。盗賊もしかり。ヒット&アウエィが基本だ。逃げ足が重要というわけだ。少数で広範囲で活動されと、軍隊ではどうしようもない。となると、それを取り締まる治安側としても機動力が必要で騎馬が主体となる。国家があてにならないと自衛方法として、騎馬も自前で必要だ。

在地領主の開拓型武装農民、受領になることにより財力を高める中級貴族が武装化したものが武士となった。

武士の始まりは、軍隊の必然性が無いことが始まりだった?!

しかし、平治の乱以降、日本は内戦状態が10年近く続き、結果として武士を組織化した武家政権が発足したというわけだ。

いまの日本に軍隊は必要だろうか。外征の必要が無いのは同じだ。でも治安はどうだろうか。国の中もそうだが、国レベルのならず物がいるというのは、アメリカの出張だが。