「整理学」について
困ったときの情報整理
- 作者: 東谷暁
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2001/07
- メディア: 新書
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この本も、書店で棚に売れ残っていた新書。平成13年の刷。結構、自分に耳が痛い内容でもある。ご多分にもれず、この本に紹介されている所謂、整理ノウハウ本の類は、みな読んでいる。実際それで、なにを整理していたかというと、実際は、なにもしていない。メッソッドの取得ではなく、整理するという行為自体に、意味を見出している、単なる情報ホビーストだったと思い知った。
書店には、いわゆる、ビジネス書のカテゴリーで、仕事術とかノウハウ本とか、考えてみれば、それほど実効のあるものかというと、疑わしいものが多い。参考書なんて読んでも面白くないし、読みたくも無い。
では、なぜ、このような本を買ってしまうのか。
この本のなかにも、出てくるが、PERTで原子力潜水艦のミサイル開発計画での成功例は、手法としての成果というよりも、PERTという明確な論理で数値化されたシンボリック性がメンバーのコンセンサスとなり、成果を生むといった例だ。
毎回で申し訳ないが、外資系に所属していると、計測化できる指標でゴールを設定することがもとめられることが多い。もっともこれは、外資系でない会社でも、定量的な効果が要求されることが多い。その最たるものは、コスト、売上である。定性的な効果というのは、評価できないのだ。
成果主義の必要が、昨今、声高にのべられている。年功序列の弊害が主張されている。しかし、数値化自体のプロセスが曖昧なケースが多く、いわゆる数字を創れる能力が評価されがち。その最たるスキルを持つ人種がいわゆるコンサルタントと呼ばれる。
実際に物作りをしている人たちを正しく評価されているのだろうか。