matsuok’s diary

あくまでも個人的意見であり感想です

商店街の復活

久しぶりに家族で名古屋まで出向いた。
妻と娘たちは、栄の買い物が目的だが、上の高校生の娘が大須に行きたいというので、大須までいった。
じつは、私は、20年前には上前津にある会社に勤めていたし、学生時代に上前津にある学校に通っていたので、大須はよく知っている。
つもりだった。
驚いた。あの寂れた商店街が盛況を呈している。しかも、若い世代でごった返している。20年前には、どちらかというと年配のかたがちらほらしかいない寂れた印象だった。
大須は、いってみれば東京の上野浅草的な街で、寄席や演芸場が存在していたが、戦後は百貨店がある栄や駅前に主役の場を奪われていた。
大須は東京でいう新宿や原宿、秋葉原そして浅草や巣鴨などの要素を併せ持つ街になっている。
特徴は、Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%A0%88 に詳しい

コメ兵、矢場とん寿がきや食品大須ういろの本店・本社も大須にある。このため中古品売買店、名物の飲食店や通常の飲食店、おみやげ物の店舗も多数ある。

萬松寺、大須観音といったお年寄りも多く訪れるスポットもある。また、大須の再生には若年者の自営業開始が相次いでいる事も寄与している。

古くには衣料品の問屋が多かっただけあり現在でも衣料品の店舗が多く、若者向けの衣料品店も多く出店。

そのほかに郵便局、銀行があり、大須演芸場、古着屋、各国料理店、飲み屋、家具屋、仏壇屋、ゲームセンター、パチンコ・パチスロ店、射撃場、銭湯など無いものは無いと言われるほど何でもある。(但し、名駅・栄地区で盛んな百貨店、高級ブランド品販売、ビジネスホテル、カラオケボックスはほとんどない)

よって浅草、秋葉原、原宿、池袋、巣鴨が全て足されたような地区だと言われる。 このため、オタク系趣味の者の隣に若いカップルやお年寄りが歩き、家族連れや外国人が店頭の商品を見ているという、他の街ではあまり見られない光景も見受けられる。

広大なアーケード商店街が広がり人通りが絶えない、老若男女・国籍・人種も様々で県外から買い物に訪れる人も少なくない。また、アーケードを外れた裏道や路地にも様々な店舗があり、大須の面白さでもある。この大須のカオス的な良さは、小規模店舗を積極的に開いたこともあろうが、隣接する栄地区の企業の本店・支店や百貨店、ブランドショップが建ち並ぶ「高級感」に対して作り上げられた面もあるといえる。

近年、全国各地の商店街が衰退・縮小する中で、再生し更なる発展を遂げた稀な例である。

若者の街になりつつあり、リーズナブルな雑多なカルチャは、金を持っていないがエネルギーを持て余した若者そのものである。ある意味下流化社会への適応例なのかもしれない。

この再生のシナリオを柳ヶ瀬商店街でも生かせないものだろうか。地方に活気があるのはイーオンなどのショッッピングモールのみに集約しつつあるのみだ。
大都市の大阪や京都や東京では、まだまだ繁華街は根強いのだが、人口流出している地方では無理なんだろうか。

アメリカでは、アッパータウンとダウンタウンが都市部では存在するが、郊外など地方ではやはり、大規模商業施設に席巻され、その商業施設が撤退したあとはゴーストタウン化した例も数多いようだ。
ニューフロテイアなどノスタルジアを感じるのがケネディだろう。

ケネディ―「神話」と実像 (中公新書)

ケネディ―「神話」と実像 (中公新書)

ケネディ家の膨大な資産を背景に政治家として着実にトップを目指したきた経緯があるが、JFKのカリスマ性を充分に感じさせる。大富豪の息子なるがゆえに資金を得るために不正を犯す必要すらなく、豊富な資金で決して公正なやり方ではないが、所謂政治屋になりがちな日本の政治家とは一線を画している。
田中角栄は、その実行力は、よきにつけ悪しきにつけ傑出た政治家だった。
山を切り崩して、日本国中に道路を造り、海を生み建てて国土を造成し、産業を振興させ、庶民に豊かな暮らしをさせたいというのが、彼の政治家としての理念と政策であり、そしてそのために彼はあらゆる手段を行使することをいとわなかった。
議員立法でつくった「道路整備費の財源等に関する臨時措置法」はガソリン税道路建設の財源にするという彼が行った最大の成果かもしれない。
しかし、カネと政治という側面を持っていたのは、かれの政治力の源泉が豊富な政治資金であり、その捻出手段も政治であったことが、JFKとの最大の違いかもしれない。
成り上がりの学歴もない田中と、東部のエスタブリッシュ出身のJFKを比較することはあまりにも違いすぎるかもしれないが、ケネディ一族が3世代にわたって実現した大統領の地位に日本では相当する内閣総理大臣という地位に田中は一代でなしとげたのだ。
ともに、その地位に上り詰める大きな要素が「カネ」だったのは否定できないことではないだろうか。

JFKは理念と理想を求めた政治家であり、田中角栄とは比較できないかもしれない。
JFKは外交や国防に実績を残し、暗殺という事情から内政面には見るものを残せなかったが、田中も日本列島改造論のイメージが強いが、総理時代の大きな業績は日中国交正常化、日米繊維交渉などなど日本独自の外交姿勢を持っていたようだ。
かれの所謂金権政治は、総理になる前、そして黒幕としての派閥の総帥としての活動だった。
しかし、高度経済成長や、強き世界の警察官たるアメリカなど、米ソ冷戦時代を代表する政治家であることには違いあるまい。
日本の政治家でJFKみたいなカリスマ性を持った政治家は角栄以降存在しただろうか。
小泉? カリスマはあったが、政策は無かった。
郵制民営化で、なにが解決するのだろうか。