週末に一気に読む
- 作者: 津島佑子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/01/13
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- 作者: 津島佑子
- 出版社/メーカー: 講談社
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を土日をかけて一気に読んだ。やっぱりというか、全然違うぞ。登場人物の名前だけ同じといってもよいのえはとさえ思ってしまう。でも、どちらも良い。というか、火の山のストーリでは’朝’には似つかわしくない。
朝からこのストーリでは、気が滅入ってしまいます。
原作者が、あの太宰治の孫であるという事実が、フィクションでありながらも読者をぐいぐいとつかんで離さない。結局、土曜日には気がついたら午前3時だった。
火の山のストーリに近づいていくのなら、これからドラマは戦争という現実が全てを覆っていくのだが、それならもうこのドラマを見たくないというのは、女々しいだろうか。
でも、この本を読んでいると、「めめしい」というのは、女々しいではなく男々しいと書くべきではと思えてしまう。この話のかで、男は限りなく自分勝手であり、弱い存在だ。母性に守られているという存在に過ぎない。作者が女性ということからも、女性からみた男性観を垣間見た感がぬぐえない。
太平洋戦争末期から戦後にかけての食糧難と不治の病である結核や戦争による死の影が身近で、子供や若者が死んでいくということがあまりにも日常的になっていたのだろうか。
少子高齢社会ではあるが、わたしの親世代は兄弟姉妹が多い世代であり、母は8人兄弟であり父は5人兄弟でもある。従兄弟の人数にいたっては、2-30人になるだろう。しかしながら、私達の子供たちには従兄弟は少ない。うちは女の子のみだから、わが家も私でおしまいであり、墓もどうなるのかわからない。もっとも、うちは父が新家なので、こだわることでもないが。
「家」というのは、必ずしも血脈を受け継ぐものではなく、構成組織としての継続であろう。特に日本の場合は稲作が社会の基盤となっているので、土地の継続というのが、その背景にあるのではと思う。農業の場合、同一の場所で連作を継続すると地力が落ちる。灌漑ということ自体が、塩害の原因にもなり、不毛の土地を作りかねない。水は土中の塩分を溶かし蒸発したあとに塩分を残す。乾燥地域の灌漑の難しさでもある。農業というのは人類の自然破壊の第1歩とも思える。しかし、水田は、給水、排水というサイクルにより、同一の場所で継続的な栽培が可能になる。かつて、ナイルの氾濫は、栄養素を運び込み、排水するときに塩分を洗い流す。水田は、このサイクルを作り出しているに等しい。同一の土地で継続的に生産活動を行えるという事実は、土地の継続を前提にした「家」という集団の継続でもある。
コメの生産性は、穀物のなかで非常に高い。またその保存性も良い。それがもたらした日本の社会の価値観なりが、
- 作者: 原田信男
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/05
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